2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『二百年の子供』

(大江健三郎『二百年の子供』に関しての別解です。もうひとつは早稲田文学⑥に)『同時代ゲーム』の末尾で、「無限に近い空間×時間のユニット」を一望する宇宙船を描いた著者が、「私の唯一のファンタジー」とする本作で新たに提示したタイムマシンは、ファ…

2013-09-21

今日は朝から神輿の音がした。外を見てみると、子どもたちがちょうど通りかかって、何メートルもある紐を抱え、連なっていた。後ろのほうから大人が「おーい、とまれ!とまれって!」と叫び、子どもたちが紐をおろす。しばらくして、白いワゴン車が紐の横を…

2013-09-20

ぼくは定期的にホルモンバランスが崩れると言ってもホルモンってなんなのか。ホルモンがなんなのかはGoogleで検索でもすれば体力さえあれば情報は読めるけれど、ホルモンバランスが崩れるから精神安定剤を飲んだり、吐き気がしたり、肌が荒れたり、ずっと疲…

「Puffer Train」を書いていたころに書いたものです 言葉はそれを発する人間の認知構造を通過して排出されるが、ならば小説における視点は、語り手の統一性という、有機物的な安心のための時間の流れを、書くという動作の段階からして裁断し続ける。量子力学…

「次回予告」

せんべいミューージック ★ 外は雨まみれ、近所のダムはすぐ干上がるくせにいざ強い雨が降るとすぐに満杯になってサイレンをウーオー鳴らし川を爆発させる。 ★ 『砂漠ダンス』とてもよかった。見えるものが変わる文体がある。そして読むにおいて「わたし」と…