2016-01-01から1年間の記事一覧

鈴木一平『灰と家』

いぬのせなか座叢書の第一弾として刊行する鈴木一平『灰と家』の入稿作業が昨日からずっと続き、いまようやく入稿し終えたけれど、その過程でゲラを一通りまた読み、そのレベルの高さに(身内というより自分自身へのものと同じくらいの厳しさで見るからよい…

「神さまのところに血のついた矢がもどってきたの、なんじゃこりゃあと思ってよく見たら、自分たちのつかわしたキジの血がついてたのね」

手塚夏子さんのトレースに関するワークショップに参加した際に作成した、10秒ほどの動きと発話の描写です。 http://www.bonus.dance/creation/35/ 細かく記述するなかで体の節々のつながりがばらばらになる感じがして居心地が悪くなって呼吸がうまくできなく…

空間〈内距離〉のモデル

333|いぬのせなか座 ある身体の行為が、それを取り囲む単一の環境に還元されず、同時にその身体の履歴にもまた安易に還元されない、外部から見ればナイーブな〈自由〉の発露であるように感じられるとき、それをしかし外部から切り離された魂の、身体内部へ…

2016.8.13

2016_05_28

子どものころのぼくにとって原爆というのは世界というもの、本というもの、死ぬというもの、すべきことというものだった。毎日山のなかを走り回っていても怒られない、園長先生がクリスマスの前にサンタクロースの格好をしてプレゼントを配ってくれる幼稚園…

つよいありんこ

http://d.hatena.ne.jp/blanClass/20160127/1453893140以下、ノート(の一部)Aずっとむかしに捕らえられ、瓶のなかでながらく飼育され、産まれ継がれた子どもとして、宇宙で実験にさらされているありんこ。もう、ほとんど外での暮らしなんて忘れた、掘る土…

いぬのせなか座 1号

昨年11月に『いぬのせなか座 1号』という本を出しました。 reneweddistances.tumblr.com 『いぬのせなか座 1号』には、メンバーとの座談会や小説、詩などと並んで、ぼくの大江健三郎論が載っています。これは、ここ数年、ひとまずのぼくの小説観をまとめ上や…